プロジェクトD―――角材が、例の角材になるまで。(第四回)

    おはようございます。
    前回は塗装の吹き付けを終えたところまででしたね。


    ・塗装の水研ぎ、バフィング
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    前回吹き付けた艶を出す塗膜を細かい番手のサンドペーパーで水研ぎし、コンパウンド、ワックス、毛バフで磨き上げた結果がこれです。
    いいですねえ。艶が出ると、本当に今までの作業が報われた気になります。
    まあ、その作業自体は写真を撮り忘れましたけど…。


    ・フレット摺り合わせ
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    指板のマスキングを貼り直し、フレットの高さを揃える摺り合わせを行います。
    指板上、マーキングの入っているところが周囲より高い部分です。
    今回はなぜか全体的に打ち足りないフレットが多く、削る量が増えて摺り合わせが大変でした。
    写真では摺り合わせを終えて、平らになったフレットを山形に戻し、大体1500番まで番手を上げて磨いてあります。
    この後これにコンパウンドをかけ、ギランギランに仕上げます。


    ・パーツの仮置き、コントロールパネルの穴開け
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    電装関係のパーツを仮置きして、製図通りに進んでいることを確かめます。
    なかなかいいようですね。そろそろ全貌が見え始めたかな…。


    ・導電塗料の塗布、ブリッジ取付、ネック取付
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    ギターのPUが出す信号は非常にインピーダンスが高く、そのままでは外部からのノイズに弱いため、キャビティにシールディングをする必要があります。
    キャビティが黒く塗られていますね。
    これが導電塗料、読んで字の如し、電気を通す塗料です。
    こいつを塗ることによって金属の箱を作り、その中に回路を収めるようにしなければなりません。
    勿論、ピックガードやコントロールパネルの裏面にも金属箔を貼っています。
    ブリッジの位置は、ネックのセンターを見て出します。同じ要領でストップテイルピースも取り付けます。
    一歩間違えばギターとして使えなくなってしまいますので、慎重に。
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    ネックに穴を開け、ボディとネジ止めします。ストラップピンも、悩んだ末ここに配置しました。
    そのままではネジが通りませんので、一手間かけて穴を広げています。


    ・配線、弦張り、その他部品取付、各種調整
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    さて、この長きに亘る「プロジェクトD」もラストスパートです!
    配線を終わらせます。今回は何のこともないレスポール配線を行いました。
    ナットの高さを落とし、弦の通る溝を切って、磨き上げます。
    ちょっとでも幅や大きさが狂うと音が合わなくなったり、弾き心地が悪くなったりするので神経を使います。
    立ち上る栗の花の匂いがやる気を削ぎ落としていきます…。
    弦を張ったら、テンションバーの取付、弦高の調整、オクターヴピッチの調整、PU高の調整をして、音を出します。

    緊張の一瞬。無事、音が出ました!
    これで、プロジェクトD、もといLa Baye 2x4モデル、完成です!!


    ・完成写真
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    37.jpg

    仕様-Specs-
    Body: Alder 45mm(1.7716")
    Neck: 3ply Hard Maple
    Fingerboard: Rosewood
    Color: Candy Apple Red
    Finish: Polyurethane
    Scale Length: 628mm(≒24 3/4") Medium
    Fingerboard Radius: 305mm(≒12")
    Number of Frets: 22
    Fret Size: Jumbo
    Bridge: Tune O'matic(Nashville Style)
    Tailpiece: Stop Tailpiece(Non Trem)
    Pickups: Seymour Duncan P-90 Type
    Controls: 2Volume/2Tone, 3way Toggle SW
    Strings: 10-46


    さて、およそギターとは思えない形のこのモデル、どこかで見覚えのある人もいるのではないでしょうか?
    近いところで言えば、POLYSICSのフロントマン、ハヤシ氏が使用していますね。


    ですが、彼らがオマージュするバンドであり、私がイメージしたのはこちら。
    1974年に結成され、ニューウェイヴという音楽ジャンルの創始者ともいえるアメリカのバンド、DEVOです。
    この動画(リクエストによる埋込無効)で、鉛筆のようなこのギターを弾いている人こそが、ボブ1号です。
    (バンド内にボブという名のメンバーが二人いたため、フロントマンのマーク・マザーズボウにそれぞれボブ1号、ボブ2号と呼ばれた)
    こうして無機的な調子でギターを掻き毟るように弾くその姿、カッコイイじゃありませんか。
    初期のKraftwerkを彷彿とさせますね。一般的なロックバンドの楽器にシンセサイザーなどを加えた、テクノポップというスタイルを確立させたのは彼らだとも言われます。

    プロジェクトDのDとは即ちDEVOのD、今回の裏テーマは「ニューウェイヴよ永遠なれ」
    80年代以降鳴りを潜めてしまったニューウェイヴというジャンルですが、私は今でも彼らの曲を聴くと、その先見性に脱帽してしまいます。
    早すぎた天才たち、という形容はあまりしたくありません。
    彼らが確立させたスタイルや音楽性は、こうして今も(それこそPOLYSICSのように!)第一線を歩み続けているのですから。


    以上で全四回に亘った「プロジェクトD―――角材が、例の角材になるまで。」は終了です。
    ここまで飽きもせずに読んでくださった皆様、どうもありがとうございました。
    また次回の製作記事も待っていて頂ければ僥倖です。
    次回の更新はいつになるのでしょうか?年の暮れまでには何かしらの更新を行いたいとは思っていますが、果たして。

    繰り返しになりますが、当製作記事を最後まで読んでいただき、本当にありがとうございました。




    ※追記※
    このギター、足に引っかける部分と肘で挟み込む部分がないため、座って弾くのはほぼ不可能です。
    立って弾いても、今まで持ってきたギターのどれとも違う弾き心地に戸惑うばかりです。
    誰か弾き方教えて。
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